第38回介護福祉士国家試験では、全体の合格率が70.1%となりました。数字だけを見ると不安になるかもしれませんが、大切なのは「難しくなったから無理」と考えることではなく、勉強の進め方を早めに見直すことです。

この記事では、介護職として働きながら資格取得を目指す方に向けて、試験結果の受け止め方、学習計画の立て方、職場選びや働き方と資格取得をどう両立するかを整理します。

まず確認したい試験結果

厚生労働省と試験センターの公表資料では、第38回介護福祉士国家試験の合格者数は54,987人、合格率は70.1%とされています。前回より合格率が下がったため、これから受験する方は「いつか勉強する」ではなく、早めに準備を始めることが大切です。

合格率だけで不安になりすぎない

合格率は試験全体の結果であり、一人ひとりの状況をそのまま表すものではありません。実務経験、学習時間、苦手分野、勤務シフト、家庭事情によって準備のしやすさは変わります。まずは、自分がどこでつまずきやすいかを確認することから始めましょう。

苦手科目を早めに見つける

介護福祉士試験は、暗記だけでなく、制度、医学的知識、認知症、障害、生活支援、介護過程など幅広い分野を扱います。最初から完璧を目指すより、過去問や模擬問題で苦手な分野を洗い出し、時間をかける順番を決めるほうが現実的です。

働きながら勉強する人の計画

夜勤や早番・遅番がある職場では、毎日同じ時間に勉強するのが難しいことがあります。その場合は「休みの日にまとめて」だけに頼らず、勤務前後の短い時間に用語確認、休日に過去問、試験前に苦手分野の復習というように、学習内容を分けると続けやすくなります。

職場に確認したい支援

資格取得を目指すなら、職場の支援制度も確認しておきたいポイントです。実務者研修の受講支援、シフト調整、資格手当、研修費補助、合格後の評価などは職場によって差があります。今の職場で支援が少ない場合は、資格取得を応援してくれる職場を探すことも選択肢になります。

90日前からの現実的な進め方

試験直前だけで全範囲を詰め込むのは、働きながら受験する人ほど負担が大きくなります。90日前から始めるなら、最初の30日は全体像と苦手分野の確認、次の30日は過去問を使った反復、最後の30日は間違えた問題と制度改正・用語の確認に使うと、やることが分かりやすくなります。

夜勤や家庭の予定で毎日まとまった時間が取れない場合は、勉強時間の長さよりも「再開しやすさ」を優先します。通勤前に一問、休憩中に用語確認、休日に過去問というように、短い単位で学習を区切ると中断しても戻りやすくなります。

職場選びにも資格取得の視点を入れる

転職や職場変更を考えている場合は、給与や通勤時間だけでなく、資格取得を支援する文化があるかも見ておきたいところです。面接や見学では「実務者研修の受講時にシフト調整はできますか」「介護福祉士に合格した後の手当や役割はどう変わりますか」と具体的に聞いておくと、入職後のミスマッチを減らせます。

資格取得を応援してくれる職場では、先輩に勉強方法を聞けたり、研修情報が共有されたりすることがあります。一方で、人員不足が強く、休みや研修参加の相談がしにくい職場では、受験準備そのものが続きにくくなることもあります。資格を取りたい人ほど、働き方と学習環境をセットで考えることが大切です。

学習計画チェックリスト

  • 過去問を一度解き、苦手分野を書き出す
  • 勤務シフトに合わせて、短時間学習と休日学習を分ける
  • 実務者研修や受験手続きの期限を確認する
  • 職場の資格支援・シフト調整・資格手当を確認する
  • 試験直前に詰め込むのではなく、復習日を先に予定へ入れる

資格取得後の働き方も考えておく

介護福祉士の資格は、合格することだけがゴールではありません。資格手当、リーダー業務、サービス提供責任者、生活相談員、教育担当など、職場によって活かし方が変わります。資格取得後にどんな働き方をしたいのかも、早めに考えておくと求人選びの軸になります。

参照した公表情報

数字を見て不安になったときほど、早めに計画を立てることが安心につながります。まずは苦手分野と学習時間を見える化し、必要であれば資格取得を支援してくれる職場や講座も比較してみてください。