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「介護の仕事は好きだけど、給料がもう少し上がれば…」
そう感じている方は、少なくないのではないでしょうか。
2026年に予定されている介護報酬改定では、「介護職員の月額給料が最大1.9万円アップする」というニュースが飛び込んできています。この「月1.9万円アップ」は本当に実現するのか、そして、あなたの給料は実際に上がるのか、不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
私自身も、特養、訪問介護、デイサービスと渡り歩く中で、給料や人間関係の悩みに直面してきました。だからこそ、皆さんの「給料を上げて、安心して働き続けたい」という気持ちに深く共感いたします。
今回の記事では、2026年の介護報酬改定の最新情報と、給料アップを確実にするための具体的な方法、そして「搾取されない」施設選びのポイントを、介護現場12年の経験を持つ私が、データに基づきながら分かりやすく解説していきます。この改定を、あなたのキャリアアップのチャンスに変えるヒントを掴んでいきましょう。
Revision Truth2026年介護報酬改定の目玉「月1.9万円UP」の真相
まず、今回の改定がなぜこれほど注目されているのか、その背景から見ていきましょう。
2026年度に実施される介護報酬改定は、通常の3年周期ではなく、異例の「臨時改定」として行われます[1]。これは、物価高騰や他産業の賃金上昇に介護業界の処遇改善が追いつかず、人材確保が危機的な状況にあるため、国が緊急性を感じて対応を決定したものです[3]。
厚生労働省の統計では、介護職員数が統計開始以来初めて減少に転じたというデータも出ており[4]、介護サービスの供給体制そのものが崩壊しかねないという強い危機感が背景にあります。
今回の改定率は+2.03%と、近年の改定の中でも高い水準に設定されています。その内訳は、処遇改善分が+1.95%と大半を占めており、基本報酬の改定を見送り、処遇改善に特化した配分であることが分かります[9]。これは、政策の焦点が「現場で働く人間の確保」に集約されていることの表れと言えるでしょう。
💡 ポイント
2026年介護報酬改定は、介護人材確保のための「臨時改定」。特に処遇改善に重点が置かれ、全体の改定率のほとんどが賃金アップに充てられます。
では、この改定によって、実際にどれくらいの給料アップが見込めるのでしょうか。政府が目標とする「月額最大1.9万円の賃上げ」は、複数の要素を積み上げた理論上の数値です。実際の賃上げ額は、事業所の加算取得状況や経営判断によって異なります。
厚生労働省の調査によると、介護職員(常勤)の平均月収は約29.3万円です(出典: 厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」)。介護福祉士の場合、処遇改善加算を取得している施設では平均月収が約33.1万円となっています(出典: 厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」)。
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New Addition給料アップの鍵!新「処遇改善加算」の仕組みと条件
今回の改定の最大のポイントは、これまでの「介護職員等処遇改善加算」が、その対象範囲と目的を抜本的に拡大させた点にあります[6]。新制度では、より多くの職種が賃上げの恩恵を受けられるようになります。
対象職種が「介護従事者全体」に拡大
これまでは主に「介護職員」が対象でしたが、新制度ではケアマネジャー、看護職員、生活相談員、リハビリテーション専門職(PT・OT・ST)、さらには事務職員や調理員といった、介護現場で働く幅広い職種への配分が可能となりました[6]。
これにより、特定職種だけが賃上げされることによる不公平感が解消され、チームケア全体の底上げが期待されています。特に、採用が難しいケアマネジャーや看護職員の確保にも繋がるでしょう。
算定対象サービスも全面的に拡大
これまで処遇改善加算の対象外だったサービス種別にも、新たに加算が新設されます[6]。これにより、制度的な「賃上げの空白地帯」が解消され、ほぼすべての介護サービスが処遇改善の恩恵を受けられる体制が整いました[6]。
| 新設対象サービス | 予定加算率 | 算定要件の傾向 |
|---|---|---|
| 居宅介護支援・介護予防支援 | 2.1% | ケアプランデータ連携システムの導入等[8] |
| 訪問看護・介護予防訪問看護 | 1.8% | 加算Ⅳに準ずる要件または特例要件[8] |
| 訪問リハビリテーション | 1.5% | セラピストの処遇改善を主眼に新設[8] |
特にケアマネジャーが対象となったことは、人材定着に向けた大きな一歩と評価されています[16]。
「月額最大1.9万円の賃上げ」の内訳
政府が掲げる「月額最大1.9万円の賃上げ」は、以下の3つの要素で構成されています[10]。
- 基礎的処遇改善分(約10,000円 / 3.3%): 加算率の全体的な底上げにより、介護従事者全体を対象とした幅広い賃上げを実現する原資です[18]。
- 生産性向上・協働化上乗せ分(約7,000円 / 2.4%): 新設される上位区分(ロ)を取得した事業所の介護職員に限定して上乗せされるインセンティブです[18]。
- 定期昇給分(約2,000円): 各事業所が例年実施している定期昇給を継続することで達成される分です[18]。
これらの合計によって、介護職員においては対前年比で約6.3%の賃上げ(最大1.9万円)が可能になるという計算です[18]。
❗ 重要
この1.9万円は国が直接支給する手当ではなく、事業所への「加算率の引き上げ」として還元されます[10]。そのため、定期昇給が目標額に満たない事業所や、上位区分を算定できない事業所では、実際の賃上げ額が1.9万円を下回る可能性があります[17]。
処遇改善加算についてさらに詳しく知りたい方は、処遇改善加算:介護業界の「新田中」時代、あなたの年収と施設運営にどう影響するか徹底解説もご参照ください。
Reliable Facilitiesあなたの施設は大丈夫?給料UPが「確実」な施設の特徴
「月1.9万円アップ」は、全ての介護職員に一律で約束されるものではありません。給料アップを確実にするためには、どのような施設で働くかが非常に重要になります。
上位区分(新設される「ロ」)の加算取得に積極的な施設
先ほど解説した通り、月1.9万円アップのうち約7,000円は、新設される上位区分の加算を取得した事業所の介護職員に上乗せされる分です。そのため、この上位区分(ロ)の取得に積極的に取り組む施設を選ぶことが、給料アップの確実性を高めます。
上位区分を取得するには、事業所が生産性向上や職員間の協働を促進する取り組みを行う必要があります。具体的には、ICT導入による業務効率化や、多職種連携を強化する会議の実施などが挙げられます。
透明性のある評価制度と賃金規定を持つ施設
加算で得た収益をどのように職員の賃金に還元するかは、各事業所の裁量に任されています。そのため、給料アップが「確実」な施設は、以下の特徴を持っています。
- 評価制度が明確: どのような基準で評価され、それが給与にどう反映されるかが明確に示されている。
- 賃金規定が透明: 処遇改善加算による賃金改善額が、基本給や手当にどのように上乗せされているかを開示している。
- 定期昇給の実績: 毎年、着実に定期昇給が行われている実績がある。
厚生労働省の調査では、介護職員等処遇改善加算を取得している事業所は95.5%に上ります(出典: 厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」)。加算の取得自体は一般的ですが、その中でも【2026年報酬改定】月収アップを狙う「加算取得施設」の賢い見極め方で解説しているように、より上位の加算取得に積極的で、職員への還元を重視する施設を見極めることが重要です。
Smart Choice【搾取されない】賢い施設選びで年収を最大化する方法
給料アップの機会を最大限に活かすためには、施設選びが非常に重要です。求人情報だけでは見えない部分も多いため、以下のポイントを参考に、賢く情報収集を行いましょう。
求人情報や面接で確認すべきポイント
- 処遇改善加算の取得状況: 上位区分(特に新設される「ロ」)を取得しているか、または今後取得予定があるかを確認しましょう。面接時に直接質問するのが最も確実です。
- 給与の内訳と評価制度: 基本給、各種手当、賞与の支給実績、そして昇給の仕組みについて具体的に確認します。処遇改善加算がどのように給与に反映されるのかも聞いてみましょう。
- 残業時間と有給消化率: サービス残業がないか、有給休暇が取得しやすい環境かどうかも、実質的な待遇を測る上で重要です。
- 離職率と平均勤続年数: 職員の定着率が高い施設は、働きやすい環境である可能性が高いです。
⚠️ 注意
「月1.9万円アップ」という言葉だけを鵜呑みにせず、その根拠や具体的な還元方法を必ず確認することが大切です。曖昧な説明しか得られない場合は、注意が必要です。
転職エージェントを賢く活用する
自分一人で施設の内情を探るのは難しいものです。そこで役立つのが、介護業界に特化した転職エージェントです。エージェントは施設の非公開求人情報だけでなく、職場の雰囲気、残業の実態、給与交渉の余地など、個人では得にくい情報を豊富に持っています。
複数のエージェントに登録し、それぞれの担当者から情報収集を行うことで、多角的な視点から施設を比較検討できます。あなたの希望条件に合った施設を見つけるために、積極的に活用してみましょう。
例えば、ヒューマンライフケアは全国に事業所を展開し、多様な働き方をサポートしています。また、パソナライフケアも、専門性の高いコンサルタントによる手厚いサポートが魅力です。
Career Strategy改定後を見据えたキャリア戦略と転職のタイミング
今回の介護報酬改定は、単なる給料アップの話題だけでなく、あなたのキャリアを見つめ直す良い機会でもあります。
自身のスキルアップが給料アップに直結
新処遇改善加算では、職員の能力や職務内容に応じた評価・配分がより重視される傾向にあります。介護福祉士などの上位資格取得や、認知症ケア、喀痰吸引といった専門性の高いスキルを身につけることは、給料アップに直結する可能性が高まります。
施設によっては、資格取得支援制度を設けているところもありますので、積極的に活用を検討してみましょう。
転職を検討する最適なタイミング
今回の改定が施行される2026年6月に向けて、多くの施設が新たな加算取得や賃金規定の見直しを進めています。そのため、改定後の賃金体系が明確になる頃が、転職を検討する一つの良いタイミングと言えるでしょう。
また、ブランクからの復帰を考えている方も、今回の改定で働く環境が改善される可能性が高いため、復帰のチャンスかもしれません。【ブランク2年で復帰】「浦島太郎状態」回避!介護現場へ賢く戻るための3ステップも参考に、計画的に準備を進めていきましょう。
💡 ポイント
改定は、あなたの給料アップだけでなく、キャリアパス全体を見直す絶好の機会です。情報収集を怠らず、主体的に行動することで、より良い働き方を見つけることができるでしょう。
Summaryまとめ
2026年の介護報酬改定は、介護業界で働く私たちにとって、給料アップの大きなチャンスとなる可能性があります。しかし、「月1.9万円アップ」は全ての施設で一律に実現するわけではありません。
今回の改定のポイントは以下の通りです。
- 2026年の介護報酬改定は、介護人材確保のための「臨時改定」であり、特に処遇改善に重点が置かれています。
- 新「処遇改善加算」は、対象職種が「介護従事者全体」に拡大され、より多くの職種が賃上げの恩恵を受けられるようになります。
- 「月額最大1.9万円の賃上げ」は、基礎的処遇改善分、生産性向上・協働化上乗せ分、定期昇給分の3つの要素で構成されており、上位区分の加算取得が重要です。
- 給料アップを確実にするには、上位区分加算の取得に積極的で、透明性のある評価制度と賃金規定を持つ施設を見極めることが大切です。
- 転職エージェントを活用し、施設の内部情報をしっかり収集することで、「搾取されない」賢い施設選びが可能になります。
この改定をきっかけに、ご自身のキャリアと向き合い、給料アップ、そしてより良い働き方を実現できるよう、ぜひ今回の情報を活用していただければ幸いです。あなたの介護キャリアが、さらに充実したものになるよう、心から応援しています。
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